ニコデモについて
ニコデモ、イエスを訪問する
ヨハネの福音書3章1-2節
さて、パリサイ人の一人で、ニコデモと
いう名の人がいた。ユダヤ人の議員であった。
この人が、夜、イエスのもとに来て言った。
教師であることを知っています。神がともに
おられなければ、あなたがなさっているこのよう
なしるしは、だれも行うことができません。
ニコデモはパリサイ人という当時のエリートで、
更にその中の指導者でした。年齢も重ね、経験や
知識も豊富だったと思われます。
イエスが何か素晴らしいことを知っておられると
感じつつも、同僚のパリサイ人たちには歓迎され
ていなかったため、人目を恐れて、夜に訪問した
ようです。
Crijn Hendricksz の作品
ニコデモと語るキリスト
Crijn Hendricksz Volmarijn
1616年-1645年頃
Crijn_Hendricksz.jpeg
ウィリアム・ブラッシー・ホールの作品
イエスとニコデモ
ウィリアム・ブラッシー・ホール
(1846–1917)
William_Brassey_Hole_Nicodemus.jpg
ニコデモ、イエスの教えに耳を傾ける
ヨハネの福音書3章3-8節
イエスは答えられた。
人は、新しく生まれなければ、神の国を見ることはできません。
もう一度、母の胎に入って生まれることなどできるでしょうか。
まことに、まことに、あなたに言います。
人は、水と御霊によって生まれなければ、
神の国に入ることはできません。
肉によって生まれた者は肉です。
御霊によって生まれた者は霊です。
あなたがたは新しく生まれなければならない、
とわたしが言ったことを不思議に思ってはなりません。
風は思いのままに吹きます。その音を聞いても、
それがどこから来てどこへ行くのか分かりません。
御霊によって生まれた者もみな、それと同じです。
フリッツ・フォン・ウーデの作品
キリストとニコデモ
フリッツ・フォン・ウーデ
1896年頃
Fritz_von_Uhde_-_Christus_und_Nikodemus
イエス、永遠のいのちについて語る
ヨハネの福音書3章9-21節
ニコデモは答えた。
それは、イエスが十字架に架かられ、復活し、
天に昇られた後に本当に理解できる内容です。
旧約聖書に精通しているニコデモは、これらの事
を経験しながらイエスが救い主であることを確信
していったことでしょう。
だれも天に上った者はいません。
しかし、天から下って来た者、人の子は別です。
モーセが荒野で蛇を上げたように、
人の子も上げられなければなりません。
それは、信じる者がみな、
人の子にあって永遠のいのちを持つためです。
神は、実に、そのひとり子を
お与えになったほどに世を愛された。
それは御子を信じる者が、
一人として滅びることなく、
永遠のいのちを持つためである。
神が御子を世に遣わされたのは、
世をさばくためではなく、
御子によって世が救われるためである。
御子を信じる者はさばかれない。
ヘンリー・オッサワ・タナーの作品
イエスとニコデモ
ヘンリー・オッサワ・タナー
ペンシルバニア美術アカデミー
1899年
Henry_Ossawa_Tanner_-_Jesus_and_nicodemus.jpg
イエスと群衆
群衆の中に「この方はキリストだ」という人々と
そう思わない人々との間に分裂が生じます。
ヨハネの福音書7章31-32節
群衆のうちにはイエスを信じる人が多くいて、
よりも多くのしるしを行うだろうか
パリサイ人たちは、群衆がイエスについて、
このようなことを小声で話しているのを耳にした。
それで祭司長たちとパリサイ人たちは、イエスを
捕らえようとして下役たちを遣わした。
パリサイ人たちの反応
人を送りますがまだ神様の時が来ていなかったので
捕らえることが出来ずに帰ってきます。
ヨハネの福音書7章44-49節
彼らの中にはイエスを捕らえたいと思う人たちも
いたが、だれもイエスに手をかける者はいなかった。
さて、祭司長たちとパリサイ人たちは、下役たち
が自分たちのところに戻って来たとき、彼らに言った。
「これまで、あの人のように話した人はいませんでした。」
そこで、パリサイ人たちは答えた。
議員やパリサイ人の中で、だれかイエスを信じ
た者がいたか。それにしても、律法を知らない
この群衆はのろわれている。
ニコデモの反応
ヨハネの福音書7章50-53節
彼らのうちの一人で、イエスのもとに来たことの
あるニコデモが彼らに言った。
その人が何をしているのかを知ったうえで
なければ、さばくことをしないのではないか。
よく調べなさい。ガリラヤから預言者は起こら
ないことが分かるだろう。
。。。。。。。。。。。。。。。。
でしたが、ここではイエス様を同僚たちの
前で弁護していることから、心の変化が伺われます。
ニコデモイエスの埋葬に立ち会う
ヨハネの福音書19章38-40節
その後で、イエスの弟子であったが、ユダヤ人を恐れてそれを隠していたアリマタヤのヨセフが、イエスのからだを取り降ろすことをピラトに願い出た。ピラトは許可を与えた。そこで彼はやって来て、イエスのからだを取り降ろした。
以前、夜イエスのところに来たニコデモも、没薬と沈香を混ぜ合わせたものを、百リトラほど持ってやって来た。
彼らはイエスのからだを取り、ユダヤ人の埋葬の習慣にしたがって、香料と一緒に亜麻布で巻いた。
あるため、イエスを大切に思っていることを周り
に知られることを恐れていましたが、イエスが
十字架に架かられた後にはハッキリとした態度を
取ります。
恐らく一連の出来事を目の当たりにし、旧約聖書
に預言されている、救い主であることを確信したのでしょう。
ティツィアーノの作品
キリストの埋葬
ティツィアーノ
プラド美術館
1559年
Entierro_de_Cristo-iziano
シーマ・ダ・コルネリアーノの作品
ニコデモと使徒ヨハネはマリアと共に
シーマ・ダ・コルネリアーノ
アカデミア美術館(ヴェネツィア)
14901年頃
Nicodemo_e_san_Giovanni_Evangelista_con_le_Marie_-_Cima_da_Conegliano.jpg
キリストの埋葬についての作品は、下記のページより詳しくご覧になれます。
ニコデモとイエスの対話
Talk with Nicodemus | The Life of Jesus
ニコデモとイエスの対話 まとめ
- ニコデモはパリサイ人という当時のエリートで、更にその中の指導者でしたがとても謙遜な人でした。
- ある夜ニコデモは、真理を求める心からイエスのもとを訪ねました。
- イエスは旧約聖書に精通しているニコデモに、わかりやすいようにわかりやすいように福音を語られます。
- ニコデモは、同僚のパリサイ人の中でイエスを弁護する発言をしています。
- イエスの十字架の後、救い主と確信し人目を恐れず埋葬に積極的に関わります。
画像出典:Wikimedia Commons
※聖書箇所はすべて新改訳2017を使用しています。
議員でした。イエスの奇跡を目の当たりにして、
真理を求める心からイエスに会いに行きます。
そして、その教えと人柄に触れて、徐々に認識が
変えられていきました。
その変化の過程を、聖書個所と名画から見ていき
ましょう。