ゲッセマネの祈りの絵画を聖書と共に『ジョット』『マンテーニャ』『ティントレット』

ゲッセマネの祈りとは

最後の晩餐の後に、イエスは弟子たちを連れて、いつものようにオリーブ山に出かけられました。
ゲツセマネという所に着き「誘惑に陥らないように祈っていなさい。」と弟子たちに伝えられたのち、石を投げて届くほどのところで跪き、祈られました。
十字架刑に処されることを予めご存じだったイエスは、この出来事を受け入れるために悶え苦しみ祈られました。

ガブリエル
聖書から詳しく見ていきましょう。

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ゲッセマネの園

ゲッセマネの祈り 目を覚ましていなさい

マルコの福音書14章33節―35節

そして、ペテロ、ヤコブ、ヨハネを一緒に連れて行かれた。
イエスは深く悩み、もだえ始め、彼らに言われた。

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イエス
わたしは悲しみのあまり死ぬほどです。ここにいて、目を覚ましていなさい。
それからイエスは少し進んで行って、地面にひれ伏し、できることなら、この時が自分から過ぎ去るようにと祈られた。

ドゥッチョの作品

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ゲッセマネの園の苦しみ
ドゥッチョ・ディ・ブオンセーニャ
ドゥオーモ付属美術館(シエナ)
1308年―1311年
Duccio_di_Buoninsegna_-_Agony_in_the_Garden_-_WGA06790.jpg

ゲッセマネの祈り わたしの望むことではなく

マルコの福音書14章36節

そしてこう言われた。

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イエス
アバ、父よ、あなたは何でもおできになります。どうか、この杯をわたしから取り去ってください。しかし、わたしの望むことではなく、あなたがお望みになることが行われますように。

ティントレットの作品

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ゲッセマネの園の祈り
ジャコポ・ティントレット
ソウマヤ美術館(メキシコ)
1543年-1544年
Tintoretto_ en_el_huerto_de_Getsemani

クラナッハの作品

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ゲッセマネの祈り
ルーカス・クラナッハ(父)
西洋美術館(上野)
1518年頃

ヴァザーリの作品

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ゲッセマネの園
ジョルジョ・ヴァザーリ
国立西洋美術館(上野)
1570年
Giorgio_Vasari_-_The_Garden_of_Gethsemane

ゲッセマネの祈り 汗が血のしずくのように

ルカの福音書22章にはイエスが

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イエス
父よ、みこころなら、この杯をわたしから取り去ってください。しかし、わたしの願いではなく、みこころがなりますように。
と祈られた時に、御使いが天から現れて、イエスを力づけたことが記されています。
イエスは苦しみもだえられて、いよいよ切に祈られ汗が血のしずくのように地に落ちました。blank天使に慰められたキリスト
パウルトロガー
ディオセサン博物館ブリクセン
1730年
Paul_Troger_-_Christ_Comforted_by_an_Angel

ゲッセマネの祈り 霊は燃えていても

マルコの福音書14章37節-8節

イエスは戻り、彼らが眠っているのを見て、ペテロに言われた。

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イエス
「シモン、眠っているのですか。一時間でも、目を覚ましていられなかったのですか。
誘惑に陥らないように、目を覚まして祈っていなさい。霊は燃えていても肉は弱いのです。」

マンテーニャの作品

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ゲッセマネの園の苦しみ
アンドレア・マンテーニャ
ロンドン・ナショナルギャラリー
1455年-1456年頃
Andrea_Mantegna_

ペルジーノの作品

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ゲッセマネの苦しみ
ピエトロ・ペルジーノ
ウフィツィ美術館
1485年-1490年
Pietro_Perugino_

ゲッセマネの祈り 時が来ました

マルコの福音書14章39節-42節

イエスは再び離れて行き、前と同じことばで祈られた。
そして再び戻って来てご覧になると、弟子たちは眠っていた。
まぶたがとても重くなっていたのである。
彼らは、イエスに何と言ってよいか、分からなかった。
イエスは三度目に戻って来ると、彼らに言われた。

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イエス
まだ眠って休んでいるのですか。もう十分です。時が来ました。見なさい。人の子は罪人たちの手に渡されます。立ちなさい。さあ、行こう。見なさい。わたしを裏切る者が近くに来ています。

アルブレヒト・アルトドルファーの作品

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ゲッセマネの祈り
アルブレヒト・アルトドルファー
聖フロリアン修道院(オーストリア)
1509年頃
Albrecht_Altdorfer_

ゲッセマネの祈り ユダの口づけ

マルコの福音書14章43節-45節

そしてすぐ、イエスがまだ話しておられるうちに、十二人の一人のユダが現れた。
祭司長たち、律法学者たち、長老たちから差し向けられ、剣や棒を手にした群衆も一緒であった。
イエスを裏切ろうとしていた者は、彼らと合図を決め、

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ユダ
私が口づけをするのが、その人だ。その人を捕まえて、しっかりと引いて行くのだ
と言っておいた。
ユダはやって来るとすぐ、イエスに近づき、
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ユダ
先生
と言って口づけした。

ジョットの作品

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キリストの捕縛(ユダのキス)
ジョット・ディ・ボンドーネ
スクロヴェーニ礼拝堂(パドヴァ)
1304-1306年
Giotto_Scrovegni_-_Kiss_of_Judas

映画 ”JESUS” Judas Betrays Jesus; Jesus is Arrested

“Gethsemane”Reese Oliveira(当時10歳)の清らかな歌声