ペテロの姑の癒しの記事を「レンブラント」「ジェームズ・ティソ」「ジョン・ブリッジズ」の作品と共に

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    ガブリエル
    イエスは生涯を通して、様々な問題に苦しむ人々を癒されました。
    その働きの始まりの頃の記述を見ていきます。
    ある日イエスは弟子たちと共にペテロの家を訪問し、彼の姑が熱を出して苦しんでいることを知ります。
    マタイの福音書、マルコの福音書、ルカの福音書の記述の違いから、それぞれの弟子の視点を比較しながら見ていきましょう。

    ペテロの姑の癒し ルカの視点

    ルカの福音書4章38-39節

    イエスは立ち上がって会堂を出て、シモンの家に入られた。
    シモンの姑がひどい熱で苦しんでいたので、人々は彼女のことをイエスにお願いした。
    イエスがその枕元に立って熱を叱りつけられると、熱がひいた。
    彼女はすぐに立ち上がって彼らをもてなし始めた。

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    ガブリエル
    周りの人々の様子から、シモン(ペテロ)の姑は人々から大切にされていた事がわかります。
    熱が引いてすぐに立ち上がって、彼ら(イエスを含む、周りにいた人々)をもてなすところから、普段から人々に気を配る、世話好きな女性だったのかもしれません。
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    リバティー
    そうですよね。。。
    私だったら大切な義理の息子の上司(イエス様)が家に来てくれたのに、病気で動けなかったらとても残念に思うだろうな。。。
    そして癒してもらって動けるようになったら、最高のおもてなしをしたいです。

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    ペテロの姑の癒し
    ジョン・ブリッジズ
    バーミンガム美術館(アメリカ)
    1839年
    Christ_Healing_the_Mother_of_Simon_Peters_Wife_by_John_Bridges.jpg

    ペテロの姑の癒し マタイの視点

    マタイの福音書8章14-15節

    それからイエスはペテロの家に入り、彼の姑が熱を出して寝込んでいるのをご覧になった。
    イエスは彼女の手に触れられた。すると熱がひき、彼女は起きてイエスをもてなした。

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    ガブリエル
    ルカの福音書では、周りの人々がイエスにお願いしたという所を、強調して描かれていましたが、マタイの福音書では、イエスが熱を出し寝込んでいる姑をご覧になり、その手に触れられたと書かれています。
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    ペテロの姑の癒し
    レンブラント
    カストディ財団(フランス)
    1650〜1660年頃
    Rembrandt_Heilung_der_Schwiegermutter_des_Petrus

    ペテロの姑の癒し マルコ(ペテロ)の視点

    マルコの福音書1章28-31節

    こうして、イエスの評判はすぐに、ガリラヤ周辺の全域、いたるところに広まった。
    一行は会堂を出るとすぐに、シモンとアンデレの家に入った。ヤコブとヨハネも一緒であった。
    シモンの姑が熱を出して横になっていたので、人々はさっそく、彼女のことをイエスに知らせた。
    イエスはそばに近寄り、手を取って起こされた。すると熱がひいた。彼女は人々をもてなした。

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    ガブリエル
    マルコの福音書はペテロの口述をマルコが記したものと言われています。
    3つの福音書の中で一番細やかに情景が描かれていますね。
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    リバティー
    シモンだけではなくて、弟のアンデレの家であること、他にどの弟子が一緒だったかも記述されていますね。
    イエス様が手を取って起こされたところから、温もりと優しさが伝わってきます。

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    ペテロの姑の癒し
    ジェームズ・ティソ
    ブルックリン博物館(アメリカ)
    1886年~1894年の間
    The_Healing_of_Peter_Mother-in-law_-_James_Tissot_

    ペテロの姑の癒しの後に

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    ガブリエル
    この日は、ペテロの姑が癒された後にも、沢山の人々がイエスのもとに来て、癒されていきました。

    マタイの福音書8章16節

    夕方になると、人々は悪霊につかれた人を、大勢みもとに連れて来た。イエスはことばをもって悪霊どもを追い出し、病気の人々をみな癒やされた。

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    ガブリエル
    マタイは、イエスのことばに力があることを、強調していますね。

    マルコの福音書1章32-34節

    夕方になり日が沈むと、人々は病人や悪霊につかれた人をみな、イエスのもとに連れて来た。
    こうして町中の人が戸口に集まって来た。
    イエスは、様々な病気にかかっている多くの人を癒やされた。また、多くの悪霊を追い出し、悪霊どもがものを言うのをお許しにならなかった。彼らがイエスのことを知っていたからである。

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    リバティー
    32節に戸口に集まってきた、とありますから、みなペテロの家で起こった出来事なのですね。
    マルコ(ペテロ)は、悪霊につかれた人から悪霊を追い出された時、イエス様が威厳に満ちて、彼らにものを言うのをお許しにならなかったことを、伝えたかったのでしょうね。

    ルカの福音書4章40-41節

    日が沈むと、様々な病で弱っている者をかかえている人たちがみな、病人たちをみもとに連れて来た。イエスは一人ひとりに手を置いて癒やされた。
    また悪霊どもも、「あなたこそ神の子です」と叫びながら、多くの人から出て行った。イエスは悪霊どもを叱って、ものを言うのをお許しにならなかった。イエスがキリストであることを、彼らが知っていたからである。

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    ガブリエル
    病で弱っているものを。。
    という部分に、お医者さんであったルカの目線が感じられます。
    「あなたこそ神の子です」と、悪霊たちが叫んでいる記述が、マルコにはなかった部分です。
    彼らは、イエスがキリストということを、良く知っていました。

    ペテロの姑の癒しの動画

    Jesus heals Simon’s mother in law

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    リバティー
    天の神様、イエス様は地上を歩まれた時に、病で苦しむ方や悪霊に悩まされていた人たちをお癒し下さいました。
    今日、同じように苦しんでいる人々に触れて下さり、元気にして下さい。
    そして、ペテロの姑がおもてなしをしたように、私たちが得意とすること、楽しいと思うことで人々を幸せにする力をお与えください。
    イエス・キリストのお名前でお祈りいたします。
    アーメン

    画像出典:Wikimedia Commons
    ※聖書箇所はすべて新改訳2017を使用しています。