『羊飼いの礼拝』の美しい名画10点を聖書の内容と共にご紹介いたします。

羊飼いの礼拝とは

ガブリエル
イエス・キリストがベツレヘムに誕生した日、救い主がこの地上にいらっしゃった事を最初に知らされたのは、羊飼いたちでした。聖書個所と名画からこの出来事を味わいましょう。

羊飼いの礼拝 主の使いが現れる

ルカの福音書2章8節-9節

さて、その地方で、羊飼いたちが野宿をしながら、羊の群れの夜番をしていた。
すると、主の使いが彼らのところに来て、主の栄光が周りを照らしたので、彼らは非常に恐れた。

『羊飼いと天使』カール・ブロッフォの作品


『羊飼いと天使』
カール・ブロッフォ Carl Bloch
1879年

ガブリエル
天使が神様の栄光で輝くように描かれています。眩しくて思わず光を覆う人、礼拝する人、テントを開けて驚いて外の様子を見る人。。。神の栄光を目の当たりにした時のそれぞれの反応が生き生きと表現されています。

羊飼いの礼拝 救い主がお生まれに

ルカの福音書2章10節-12節

御使いは彼らに言った。

天使
恐れることはありません。見なさい。私は、この民全体に与えられる、大きな喜びを告げ知らせます。今日ダビデの町で、あなたがたのために救い主がお生まれになりました。この方こそ主キリストです。あなたがたは、布にくるまって飼葉桶に寝ているみどりごを見つけます。それが、あなたがたのためのしるしです。

ゴバート・フリンクの作品


『羊飼いへの告知』
ゴバート・フリンク Govert Flinck
ルーブル美術館 1639年

羊飼いの礼拝 天の賛美

ルカの福音書2章13節-14節

すると突然、その御使いと一緒におびただしい数の天の軍勢が現れて、神を賛美した

天使
いと高き所で、栄光が神にあるように。地の上で、平和がみこころにかなう人々にあるように。

アブラハム・ホンディウスの作品


『羊飼いへの告知』
アブラハム・ホンディウス Abraham Hondius
アムステルダム国立美術館 1663年

グレース
螺旋状に並ぶ天の軍勢の群れが踊りながら、神様を褒めたたえる様子が見事ですね。天国のずっと奥まで、天使が踊りながら賛美していそう。。。

羊飼いの礼拝 ベツレヘムへ

ルカの福音書2章15節

羊飼い
さあ、ベツレヘムまで行って、主が私たちに知らせてくださったこの出来事を見届けて来よう。

アブラハム・ブロマートの作品


『羊飼いへの告知』
アブラハム・ブロマート
Manner of Abraham Bloemaert
フランス・ハルス美術館(オランダ)
1600年頃

羊飼いの礼拝 幼子イエスを探し当てる

ルカの福音書2章16節-17節

そして急いで行って、マリアとヨセフと、飼葉桶に寝ているみどりごを捜し当てた。
それを目にして羊飼いたちは、この幼子について自分たちに告げられたことを知らせた。

マティス・ストムの作品


『羊飼いの礼拝』
マティス・ストム Matthias Stomer
パラッツォマダマ(トリノ) 1650年

ガブリエル
赤ちゃんのイエス自身の手のひらや鼻筋が光に赤く透けて、血の通った人として生まれてくださったことが表現されています。集まった一人一人キリストの光を受けて、照らされている表現が巧みです。

羊飼いの礼拝 神をあがめ、賛美しながら帰る。

ルカの福音書2章18節-19節

聞いた人たちはみな、羊飼いたちが話したことに驚いた。
しかしマリアは、これらのことをすべて心に納めて、思いを巡らしていた。
羊飼いたちは、見聞きしたことがすべて御使いの話のとおりだったので、神をあがめ、賛美しながら帰って行った。

羊飼いの礼拝の作品

『羊飼いの礼拝』ルーベンスの作品

『羊飼いの礼拝』
ルーベンス Rubens
ピナコテカ・シビカ(イタリア・フェルモ)
1607年
ルーベンスによる羊飼いの礼拝は、フェルモの市民美術館に展示されています。元々はフェルモのサンフィリッポ教会の右翼廊のコスタンティーニ礼拝堂にありました。画面の中で唯一の光源である、赤ちゃんのイエス・キリストが、母であるマリアを白く照らし出し、ヨセフと知らせを聞いて駆け付けた羊飼いたちもまた照らし出されています。天使たちの体格が逞しく描かれ、ルーベンスらしさが見受けられますが、画面全体としては同じころにローマで活躍中であった、カラバッジョの影響を強く受けた作品と言われています。

ヒューゴ・ファン・デル・フースの作品


Hugo_van_der_Goes_
『ポルティナリ祭壇画(中央部分)』

ヒューゴ・ファン・デル・フース
Hugo van der Goes
ウフィツィ美術館 1477-1478年
ファン・デル・フースの現存する中では最も有名な作品で、フィレンツェのサンタ・マリア・ヌオーヴァ病院のサンエジディオ教会に、メディチ銀行のマネージャーであったトマソ・ポルティナリによって委託された祭壇画の一部です。マリア、ヨセフ、天使たちが厳かな印象に描かれているのに対し、羊飼いたちは純朴な印象に描かれています。羊飼いは、当時のユダヤ社会では、文化的に低い職業とみられていたようです。人々からも見下されていたため、自分たちは社会の底辺にいると感じていたようです。しかし、そのような彼らに一番最初に救い主の降誕は伝えられ、彼らは素直に受け入れました。また、馬小屋という環境だったからこそ羊飼いたちも安心して向かうことが出来たのかもしれません。

ドメニコ・ギルランダイオの作品


『羊飼いの礼拝』
ドメニコ・ギルランダイオ
Domenico Ghirlandajo

サンタトリニータ(フィレンツェ)
1485年
美しく丁寧に描かれたマリアは、レースの被り物をかぶり幼子キリストを拝します。また、キリストを指し示す羊飼いはギルランダイオ自身だと言われています。画面左には、降誕の知らせを受けた博士たちの一団が、長い列をなして向かってくるが見え、ヨセフは目を上げて彼らの様子を確認しています。山々が美しく描かれ、遠くまでずっと抜けていく景色が美しく確かな技量が感じられます。

ル・ナン兄弟 の作品


『羊飼いの礼拝』
ル・ナン兄弟 Le Nain Adoration
ロンドン・ナショナル・ギャラリー
1640年頃
マリアとヨセフがごく普通の人物として表現され、降誕の出来事~人として生まれてくださった神~をより具体的に感じ取ることが出来る作品です。中央の子供のように描かれた天使が二人居る様子は、時代により表現を変え引き継がれているようです。

『羊飼いの礼拝』カラバッジョの作品


Caravaggio_-_Adorazione_dei_pastori.jpg
『羊飼いの礼拝』
カラバッジョ
メッシーナ博物館(イタリア)
1609年
カラバッジョの「羊飼いの礼拝」は、馬小屋でお生まれになったキリストの情景を現実的に表現しています。マリアは、若いごく普通の女性として描かれ、長旅の後の出産の疲れが伺われ、右上から流れるように、羊飼い、ヨセフ、マリアの視線が中央に描かれた、幼子キリストに集まります。
降誕を厳かな様子で描いた作家たちとは異なった、しかし人間の日々の営みのただなかにお生まれになったキリストが確かに表現された、素晴らしい作品です。

羊飼いの礼拝 動画

The Birth of Jesus (2015)

受胎告知から降誕までの出来事が26分にまとめられています。

Adoration of the shepherds

Who Were the Shepherds?

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※画像の出典:Wikimedia Commons
※聖書箇所はすべて新改訳2017を使用しています。